無人航空機操縦士免許 ATTIモードって何?
2022年12月5日から無人航空機(ドローン)の国家資格「無人航空機操縦者技能証明制度」が開始され、3年が過ぎました。
2025年1月末時点で、合計25,822人(一等 2,597人、二等 25,822人)が取得しています。
そこで、今回は私の取得経験談を踏まえ、ウンチクのコラムになります。
まずは、一等無人航空機操縦士免許を取る必要がある?という疑問です。
二等無人航空機操縦士の取得費用が40万円前後に対して、一等無人航空機操縦士免許は80万円前後(夜間飛行と目視外飛行の限定解除費用が別途かかります。)と約2倍の費用です。現在は以前に比べ少し安くなっている気がします。
一等無人航空機操縦士免許取得にあたり、最も難関だったのがATTI操縦の難易度です。
二等無人航空機操縦士には試験内容に含まれません。
ATTIモードとは測位支援が効かない(ざっくり言うと“GNSSに頼らない”)機体安定度の弱い状態での操縦で、機体が風や慣性の影響を受けやすくなり、操縦難易度が一気に上がります。
普段の運航では、GNSSを利用し、測位・姿勢制御・ホバリング安定などを支えていますが、ATTIモードに切り替えた瞬間に、風速1~2ⅿ位でも機体は不安定な動きをし、とんでもない方向に吹っ飛んで行きます。操縦士はパニック状態です。私も何度もパニックに。。。
実務で怖いのは、住宅密集地や建物近接点検などで、GNSS喪失・電波環境悪化などがあった場合の事故リスク対応です。「流れたら即、第三者物損」になりやすい環境です。
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「ウンチク」
一般的に人工衛星の事を“GPS”という事が多いようですが、正式には“GNSS”と言います。
GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)とは、人工衛星からの信号を利用して地球上の現在位置を測定するシステムの総称です。米国のGPSだけでなく、ロシアのGLONASS、欧州のGalileo、中国のBeiDou、日本の「みちびき(QZSS)」などがあります。
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と言いながら、弊社のような主に建物点検や空撮動画撮影においては、ATTIモードでの操縦は経験したことはありません。
殆ど活用できる場面はありませんが、一等無人航空機操縦士を取得する意味合い(価値)は「上位資格」だからという見せかけと、高リスク運航に踏み込むための設計図を持てる点です。
カテゴリーIII(飛行レベル4「有人地帯における目視外飛行」)では、一等保有が必須要件の一つとして位置づけられています。
また、案件獲得においては、自治体・インフラ・大規模施設等の入札・発注条件の“安全要件”に“一等無人航空機操縦士“としている場合もあります。
今回は、うんちくコラムでした。